プロフェッショナル仕事の流儀を見て
昨日の「NHK プロフェッショナル 仕事の流儀」を大変興味深く拝見しました。
テーマは「小さき命に、無限大の力を注ぐ」ということで、獣医師の蓮岡元一さん(61歳)が主人公でした。
キャラクターもののかわいい診察着を何枚もお持ちでしたよ(たぶん奥さんの手作りと思われる、知らんけど)
かしこまった雰囲気が苦手だし、根が暗いから着てるものは明るい方がいいからと言って笑ってました。
場所はどこかな?と思ったら、大阪府東大阪市の個人病院で驚きました。その小さな病院に、関西だけでなく首都圏から新幹線でやってくる飼い主さんもいるそうです。
1匹に1時間以上かけるのも珍しくないほど、丁寧な診察と鋭い観察眼を持ってペットと向き合っています。なので3時間以上待ちというのもざらで、診察を終えるのはいつも深夜0時過ぎになるそうです。くわえて時間外の急患の受け入れや自宅訪問もしています。また飼い主の経済的負担を減らすために自ら道具を手作りすることも多いようです。巷ではペット用と付くだけでなんでもかんでもお高いですからね。ありがたいことです。
ペットは言葉を発することができないので、ここが痛いとかなんだか調子が悪いんだけどとか言ってくれません。言ってくれたらこれほど楽なことはないのに。
普段から飼い主がペットの様子をよく観察するというのは、本当に大切なことだと思います。
以下番組内容をまとめました。
くまなく見て、じっくり触り、鋭く察する
ノミ取り剤を使用してから飼い猫の調子がおかしくなったと訴える女性。
じっくり診察した結果、自分で体を舐めた毛玉が胃腸に入っていると判断し、処方は注射でも薬でもなくサラダ油を飲ませること。
過剰な治療は、動物にも飼い主にも負担となるので、時間をかけた診察で症状を見極め、必要最小限の治療にとどめる。それが獣医師の責任だと考えている。
動物と飼い主の人生を診る
老犬を連れた夫婦が救急で駆け込んできた。パピヨンのチャッピー、16歳。昨日から何度も引きつけを起こしているという。
血液検査の結果、加齢による腎機能の低下が見られ尿毒症を起こしていた。
寿命が近い、厳しい病状である。
飼い主に自宅での点滴の処置を教え、点滴と通院で様子を診ることにしたのだが、ある日来院するはずの飼い主からキャンセルの電話が入った。家でチャッピーを見守りたいという。そんな飼い主に対し、スタッフを迎えに行かせると答える。
チャッピーの寿命を知った飼い主が、悲観していないか気がかりだった。
チャッピーが病院にやってきた。
しんどうそうだったから点滴をしなかったと謝る飼い主に、点滴は絶対したほうがいい、点滴をして楽やなと思って死んだほうが絶対楽やから。ここまで一緒に長生きしてきたんやから、寝覚めが悪くなる。諦めたらあかんと。
チャッピーが苦しめば、飼い主夫婦にもつらい最後になる。看取りまでの日々に寄り添う時、大切にしているのは精一杯やったという思いが支えになるという信念だ。
その後チャッピーは自宅で安らかな最期を迎えた。
ありがとうとさようなら
穏やかだった飼い犬が突然凶暴化し、他院で診察を断られて一縷の望みをかけてやってきた。トイプードルのけんた、11歳。
診察の結果、脳腫瘍の可能性があるので専門病院での詳しい検査を提案したが、大がかりな検査はさらにけんたのストレスになると心配しており、飼い主がそう思う気持ちもわかるので強くはすすめなかった。
6日後、けんたが回転運動をして止まらなくなったという電話を受け、自宅に駆けつけた。けんたの行動を見るとやはり脳腫瘍の可能性が高い。
飼い主の意向を尊重しながら治療をすすめなければいけないのが獣医師だが、原因を確定しなければ最適な治療を得られずさらにけんたは苦しむのではないか。
専門病院で検査を受ける。夫婦は決心した。
MRI検査の結果、脳腫瘍が認められた。予後を尋ねる飼い主に対し、1ヶ月はもたないだろうという厳しい宣告が下された。
今後は薬で症状を緩和していくことになり、その薬のおかげでけんたは元の穏やかな姿になっていた。
ふたりで最期を看取りたい。半月後、その時はやってきた。
けんたを失った悲しみは計り知れないが、最後にふたりで看取り感謝の別れを告げることができた。
プロフェッショナルとは、
日々新たに朝起きて、マキシマムに働いて夜寝る。
また朝起きてマキシマムに働いて夜寝る。
その積み重ねがプロフェッショナルの道だと思います。
視聴した感想
我が家のかかりつけは車で30分ほどかかる隣の市の動物病院です。ペットショップで紹介されたところで、9年間変わらず通ってます。
動物病院はたくさんあるので迷いますよね。重篤な病気になった時はセカンドオピニオンは大事だと思いますし、これでいいのか?という問いは常にあると思います。
今回MRI検査をすぐ決断できない飼い主の気持ちがすごくわかりました。11歳という年齢を考えると、全身麻酔は怖いですからね。でもMRI検査をしないと原因がわからない。かなりの葛藤があったことでしょう。
ペットの最期を看取れるのは本当に幸せなこと。
でもその時を迎えるのはずっとずっと先でと願うばかりです。
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